アイルランド滞在記7(パブ編)

週末にフェスティバルがあった、バラナグレという

小さな村のパブに参りました。

 

村のパブは、こうしたコンビニ的なものも兼ねている

生活に密着した場所なのです。

 

冷蔵庫には丸ごとのチキンなど、村の産物の小売りも

しているのでした。

 

アイルランドのパブといったら、ギネスというビールが

有名ですが、普通にソフトドリンクもあって、

小さな子たちも一緒に過ごせます。

 

 

 

カウンターで飲み物とスナックのお金を払ったら、

あとは勝手にスナックなどを棚から持って行きます。

 

何しろ全員が顔見知りですから安心なのでしょう。

 

 

 

最初、中高生の子たちがセッションをやっていました

が、少し後の方になりましたら、大きなお兄さんたち

がやってきました。

 

そこに大人も加わり、伝統音楽の輪が広がって

いきます。

 

 

 

ひとしきり演奏すると、一休み。

その合間合間に、ソロなどをやります。

 

ロウ家のお子さんたちもフィドルやホイッスルで

参加です。

 

そして、お客さんからの温かい拍手。

こうしてプレイヤーが育てられていくのです。

 

私も一曲、アカペラでゲール語の歌を歌わせて

いただきました。

(でも、よく考えたら、ここはゲール語圏では

なかったのでした!)

 

今回日本からはハープを持って来ませんでしたが、村にいた

男の子がハープを持ってきてセッションに参加していたので、

 

拝借して、2曲ほど弾かせていただきました。

 

それにしても意外でしたのは、日本人がアイルランド民謡

としてよく知っている、『ダニーボーイ』や『庭の千草』

など、

 

この地域ではほとんど知られていないのでした。

なんとなく聴いたことがある、という程度なのです。

 

本当に地域ごとに、演奏する音楽のタイプが違うのです。

狭い国土でありながら、それぞれの地方で守っている

伝統曲があることがわかります。

 

ここで演奏されていた伝統曲は、初めて聴くものばかり

でしたが、私にとってはとても新鮮でした。

こちらはまた別の日のショットですが、

今回コンサーティーナーのレッスンを受けた

ロディ先生出演の、スライゴーにあるパブです。

 

スライゴーというアイルランド北西部に位置する町は、

イエーツ(19世紀後半の詩人)ゆかりの地です。

 

この本格的なパブで、最後の日の夜、本格的な

伝統音楽を楽しませていただきました。

 

ステージなどはなく、演奏者も飲みながらですが、

大変グレードの高い演奏でした。

 

 

ここにいたお客さんは、ただ飲みに来たというのではなく、

確実に彼らの演奏を聴きに来ている方ばかりです。

 

どんなに有名な方でも、アイリッシュの音楽は、コンサートホール

などではなく、こうした人々が集まる、身近なところで演奏されてこそ、

素晴らしいのです。

 

そして、ミュージシャン人口が本当に多い国です。

 

ダウラ村に一軒だけあるパブ。
ダウラ村に一軒だけあるパブ。

家族が、親戚が集まるところに音楽があり、

ダンスがあり、語らいがあり、

 

大きな聴衆に聴かせるためではなく、遠くへ行く

友の門出を祝って、その人のために歌う。

 

コミュニケーションを深めるためのダンスがあり、

そのバックに昔から聴き慣れた音楽がある。

 

たとえ知らない者同士が集まっても、いつしか

打ち解けている。

 

ますますこの国の音楽の成り立ちに興味が深まり、

好きになっていきました。

貸してもらったハープと、貸してくれた男の子。ありがとう!
貸してもらったハープと、貸してくれた男の子。ありがとう!