弾き語りを想う

私自身が弾き語りのスタイルでコンサート活動をしているので、

いろんな楽器の弾き語りを聴くのが好きです。

 

だいぶ前に女性の琵琶を聴きましたが、

説得力があるといいますか、引き込まれるものがありました。

 

琵琶法師というのは、日本の吟遊詩人、弾き語りの元祖ですね。

時代を経ての共通点を感じます。

 

そして最近、お手本にしたいくらい素晴らしいと思いますのは、

ポール・マッカートニーです。

 

ビートルズはそんなに詳しくはないのですが、

『Blackbird』という、ポールがアコースティックギター一本で

弾き語りをする曲には、脱帽しています。

 

完全な対位法(副旋律がメロディーとは別に作られている作曲法)で

書かれていて、

ベースラインの下降型などは、バッハを思わせるものがあります。

 

そして、これを弾いて歌うのは、恐らくギターでも

難しいのではないかと・・・。

普通はつられてしまいます。

 

私も、伴奏に対位法を入れるのは好きで、

曲の中で部分的に使うこともありますが、

それを実際にステージでやるには、ものすごく練習を必要とします。

 

頭の切り替えが生じる、といったらよいでしょうか。

 

これを一言で言いますと、

左手で◯を書いて、右手で△を書く、

そんな感覚に近いかも知れないです。

 

歌っているメロディーと、弾いている伴奏が

それぞれに独立した曲になっていて、

伴奏だけでも音楽として成り立つ、いわば3Dな曲です。

 

 実際にこちらをご覧(お聞き)ください。

 

 

イギリスのルネッサンス音楽にも、こういった対位法で書かれた曲が

ありますが、その当時は、楽器奏者と歌手がペアで分業になっていたので、

問題なく複雑なこともできたのです。

 

ポールは素晴らしいメロディーメーカーでもありますが、

プレイヤーとしても楽器能力が高いのですね。

 

弾き語りをここまでできたらいいな、と思います。

こういう音楽を目指してみたいです。

 

昨年はワールドツアーで日本にも来てくれたポールさん。

大好評だったようですね。

 

2時間45分、全38曲、休憩なし、ステージから一度も引っ込まず、

水も飲まなかった、という話には驚きました。

(私は1時間と持ちません・・・Water, please!)

 

お歳(71歳)も感じさせないですし、きっとずっと努力し続けているのですね。

何でもそうですが、続けるって大変なことだと思います。

 

スーパースターほど、人一倍努力するのでしょう。

まだまだ頑張ってほしいアーティストの一人です。