著作権のお話

昨年、CDのためにレコーディングをした時に、一曲だけ、

著作権保護期間にある作品を選曲して、アレンジしてしまい、

 

レコーディング後に気づいて、急遽曲を差し替えるということが

ありました。

 

でも気がついてよかったです。

公にするものですから、ルールは守らないといけませんしね。

 

普通、音楽の場合、作者の死後50年間が

著作権の保護期間となっています。

 

そして、日本では、JASRAC(日本著作権協会)が

権利を請け負い、作品を管理しています。

 

でも、すべての楽曲が、JASRACの元で

保護されているかというと、そうではありません。

 

多くは、超有名なアーティスト、有名な作詞・作曲家の作品が

届け出られて、登録されていると思います。

 

そして、その他ほとんどのアーティストは、保護申請をしていません。

 

私もオリジナル曲を何曲か発表していますが、

JASRACさんには、何もお願いしておりません。

 

それは、著作権保護のための費用が高いこともありますが、

いったん保護されると、作品の所有権がJASRACに移りますから、

 

自分の曲を自分のコンサートで演奏する場合も、

こちらがJASRACに使用料を支払わないとならないのです!

 

そんなぁ、という感じですが、

その代わり、法的にはバッチリ守られているわけです。

 

でも、自分の曲にお金を払わないといけないなんて、

別に保護はいいです・・・となります。

 

ですので、インディーズのアーティストは皆、

できる範囲で自分で自分の作品を守っていくようにするしかなく、

 

私のコンサートでは、録音と動画撮影だけご遠慮いただくよう、

事前に主催者の方にお願いしています。

 

もちろんそれでも、今はi-pnoneなどで簡単に録れてしまう時代ですが、

正直、離れた所でi-phoneで録音しても、

 

ハープの音は全く美しくは録れませんし、

繊細な部分などは、もしかしたら聴こえないかも知れないです。

 

それでしたら、もうその場で楽しんでいただいた方が

よい時間を過ごせるような気がします。

 

先日、ハープコンサートをしに伺った会場で、

何かの会で音楽鑑賞をするために、ビデオ撮影をなさりたいという

個人のお客様がいらしたので、大変申し訳なかったのですが、

ご遠慮していただきました。

 

開始直前でしたので、著作権等の説明まではできませんでしたが、

動画をお持ち帰りになられるということは、

 

せっかく生で楽しんでいただくために、アーティストが万全に準備して

いろいろな場所に出かけて行く、という意味がなくなってしまうのです。

 

たまに音楽の仲間内から聞くのは、知らない間にYoutubeに上がっていた

というような悲しいお話もあり・・・

 

多くのアーティストは、とても弱い立場にあることを

思います。

 

それよりも、その場で、その時に出来上がる作品として、

空気感をお客様に感じ取っていただけたら、

奏者としては嬉しいです。

 

そういう意味では、CDというものは、

本来の音や臨場感に欠けるものがありますが、

CDはまた別のアートであり、一つの形として残すための作品だと思っています。

 

録音に臨む時は、またライブとは違ったテンションを

持ちますし、微妙に音の表現も違ってきます。

 

一方、コンサートは、奏者と聴衆が同じ時間と空気を共有できる

特別な時ですし、音以外の情報も受け取って聴ける面があります。

 

ジャズなんかを聴きに行きますと、瞬間芸術の域にあることを思いますし、

奏者同士の音楽の会話を垣間みて、一緒に楽しめるという、

その場に居てならではの醍醐味があります。

 

・・・などとちょっと力説してしまいましたが、

こんなことも、やっていくうちに私自身がわかったことでありました。

 

路上で演奏する方も、大きなホールで演奏する方も、

その日与えられた場所が、その人にとっての大切なステージで、

 

どこであっても同じマインドで、最善を尽くしたいと

どのアーティストも願っていますし、私自身もそう思っています。

 

私がCD収録を諦めた曲は、あと2年で著作権保護期間から外れます。

その時には、以前よりももっとよい音で、もっと表現豊かにできたら!

と思って、夢を膨らませています。

 

地道に練習しつつ、その時を静かに待ちたいと思います。^^)/